注意が必要な下痢 | 千代田区の苦痛の少ない内視鏡クリニック3選

注意しておいたほうが良い症状
下痢の原因・種類
下痢の症状が出現する疾患
下痢症状に対する検査方法
下痢の治療方法
苦痛なく内視鏡検査を受けるためのポイント17

注意しておいたほうが良い症状

発熱がある
吐き気や嘔吐がある
脱水症状がある
食べた後に、30分から1時間後にお腹の痛みがある
便に血が付いている
下痢が1ヶ月以上継続している

下痢はよく起こる症状であるため、放置しておかれるケースもあります。
しかし、上記の症状に当てはまる場合は、深刻な病気を発症している可能性があります。速やかに消化器内科を受診しましょう。

下痢の原因・種類

下痢とは、固形状にならない便を排泄する状態です。下痢には、軟便や水様便、泥状便等に分類されます。

2週間以内に治る場合

分泌性下痢：感染症や食中毒により起こる

分泌性下痢とは、腸から送られている水分の分泌量が増えている状態です。感染症や食中毒が原因といわれています。

1か月以上続く場合

浸透圧性下痢：日常生活が原因で起こる

浸透圧性下痢を起こすのは、脂質過多の食事や過度な飲酒等の生活習慣の乱れが関係しているといわれています。

滲出性下痢：クローン病や潰瘍性大腸炎、感染症により起こる

滲出性下痢とは、腸内に炎症が起こっている状態です。便の水分量が増えてしまうことが原因といわれています。
また、腸から送られている水分の吸収が減ったり、炎症部分から組織液が漏れ出ることが関係しています。

蠕動運動性下痢：甲状腺疾患や過敏性腸症候群により起こる

蠕動運動性下痢とは、蠕動運動が活発になっている状態です。
蠕動運動は、食べたものを肛門へ運ぶ役割を担っています。甲状腺疾患や過敏性腸症候群が原因といわれています。

下痢の症状が出現する疾患

下痢型過敏性腸症候群

我が国では、国民の1割が下痢型過敏性腸症候群を患っていると報告されています。
主な症状は、腹痛や慢性的な下痢です。消化の悪い食べ物を摂取したり、ストレスが原因といわれています。
下痢型過敏性腸症候群は、検査を行っても異常がみられないのが特徴です。
過敏性腸症候群の診断には、ローマⅣ基準が用いられています。

過敏性腸症候群のローマⅣ診断基準

下記の項目に2つ以上当てはまる、且つ最近の3ヶ月間に、月4日以上、何回も腹痛を起こしている。

症状と排便に関連性がある
排便する頻度に変化がある
便の状態に変化がある

上記の症状が6ヶ月以上前から出現しており、且つ最近の3ヶ月間に基準を満たしていることが条件です。

上記の症状が出現している場合は、過敏性腸症候群を発症している可能性があります。
生活習慣を見直すことにより、症状改善を期待できます。気になる症状がありましたら、消化器内科を受診しましょう。

過敏性腸症候群について

潰瘍性大腸炎

潰瘍性大腸炎は、厚生労働省が定める指定難病疾患です。条件を満たす場合は、治療費の補助を受けられます。
若年者に発症しやすい傾向があります。
主な症状は、発熱や残便感、血便等です。潰瘍性大腸炎の確定診断をするためには、大腸カメラ検査を受けていただきます。
また、症状の有無に関わらず、定期的に検診を受けておきましょう。

潰瘍性大腸炎について

クローン病

クローン病は、厚生労働省が定める指定難病疾患です。消化管の粘膜に炎症を生じます。
類似疾患の潰瘍性大腸炎は、大腸内に炎症を生じます。一方、クローン病では、消化管内に炎症を起こします。
症状は、お腹の痛みや下痢、全身の倦怠感、熱が出る、体重が減る等です。まれに、血便を生じることもあります。
胃カメラ検査や小腸カメラ検査、大腸カメラ検査により診断を行います。気になる症状がありましたら、速やかに消化器内科を受診しましょう。

クローン病について

大腸がん

主な症状は、便が細くなったり、便秘、下痢等を起こします。大腸がんは、適切な治療を受けると、経過は良いといわれています。
上記の症状に当てはまる場合は、速やかに大腸カメラ検査を受けましょう。

大腸がんについて

下痢症状に対する検査方法

血液検査

下痢の症状は、甲状腺疾患やすい臓疾患等の場合でも出現します。血液検査を行い、鑑別します。

腹部エコー検査

腹部エコー検査は、すい臓の状態等を確認することが可能です。

大腸カメラ検査

大腸カメラ検査は、肛門から内視鏡を入れていきます。盲腸辺りまで観察することが可能です。

下痢の治療方法

下痢は、深刻な疾患を発症しているサインかもしれません。下痢を引き起こしている原因には、様々なものがあります。
治療法は、原因ごとに異なります。必要に応じて、薬物療法等を検討していきます。また、市販の下剤を使用する際は、副作用に気をつけましょう。
脱水症状を起こしている場合には、しっかりと水分を摂りましょう。
ただし、ジュースやスポーツドリンク等は避けましょう。下痢を悪化させてしまうことがあります。
さらに、身体を冷やさないようにすることも大切です。下痢を起こしていたら、放置せずに、速やかに消化器内科を受診しましょう。